エノクエノクのデーモン 〔Enochian demons〕 エノクのデーモンには主要な二つのグループがあります。最初の流れは黙示文学の『エノク書』に直接由来しますが、この書物はおそらくキリストの誕生より一世紀前に著わされ、わずか数部が現存しているだけです。エノク書の断片はシュンケルスの著作に書きとどめられています。それ以後・・エチオピア語版とスラヴ語版が発見されているものの・・この二つは後代の伝統と信仰に属しているものらしいと考えられます。初期のリストが真正のエノクのものであり、後代のものは偽エノクと呼べるかもしれませんが、両者ともに現代のデーモン学に情報をもたらしているのです。明らかに初期キリスト教会で高く評価されていながらもエノク文献の最初の流れは3世紀末には人気を失っていました・・ネッカムのアレクサンデル(12世紀)とその同時代人であるビンゲンのヒルデガルトは、引用したり文書を利用したりするほどに、エノクの考えによく通じていました。この最初の流れは、文明をもたらすため、地上界に「堕ちる」ことに同意した天使の話を細大もらさず伝えています。このような天使の数は膨大だが、今に残っている指導者の名前の中に、すぐれたサムヤサの名前があるほか・・他の天使たちの名前が、アキビール、アマザラク、アナネ、アリジアル、アルメルス、アサエル、アザラデル、アジビール、アズキール、バルカヤル、バトラール、ダネル、エルトラエル、ヨミアエル、ラムエル、サメウェル、サラクヤル、タミエル、トゥレル、ウラカバラメール、ザウェベとしてあげられています。こうした名前の一部と現代の秘教との繋がりについては、【イスキン】を見ていただけるとよいでしょう。エノクのデーモンの第2のグループも、エノク書に由来するといわれることがあるものの、このリストが作り出されたのはエノク書が知られていない時期であって・・・ |