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魔女の魔法

キリスト教の魔女は、悪魔の力を借りるので、何かを創造することこそできないものの、非常に強力であるとされています。
創造が不可能なのは、それは神の御業であるからです。しかし、それを除けば非常に広範囲の魔力を与えてくれます。ただし、実際には、本当に力のある魔女などほとんどあらず、ちょっとした呪いとか、薬草の力を借りるだけの魔女がほとんどであった事は確実です。
薬品
魔女の軟膏が最も有名です。これは、空を飛ぶときに、内股に塗る軟膏です。魔女がほうきに乗って空を飛ぶというが、地方によっては山羊にまたがったり、何もなしで飛ぶものもいます。この矛盾は、実はほうきに魔力があるのではないという証明でした。
軟膏は、悪魔の洗礼をうけると最初にもらえるという説と、洗礼を受けていない赤ん坊の死体を煮詰めた肉汁から作るという説があります。他にも、魔女は粉末・液体・軟膏の毒薬を作り、疫病や不幸を引き起こします。ペストの流行も魔女の仕業であり、多くの魔女がペストの流行を引き起こしたとして火あぶりにされています。また家畜が不審死した場合は、魔女が呪いをかけたからなのです。個人的恨みのために毒薬を使う事など日常茶飯事です。このときに使う毒には魔法的なものも多く、扉に塗るだけで住むものが病気になる毒とか、通る道に置いておくと、そこを通った者が病になって死ぬ毒などまであります。
天候の制御
魔女は世間の人々が苦しむのを見るのが好きなので、作物を不作にし飢饉を引き起こすような魔法は、非常に得意であり多用します。嵐を起こしたり、豪雨や日照りにより作物を枯らせてしまいます。雹を振らせたり、人や家畜に雷を落としたりもするのです。
自分の利益
魔女は他人を苦しめるばかりではありません。自分の利益の為にも魔法を使います。商人の魔女なら、ライバルを蹴落とし、自分の商売が成功するようにと魔法を使うことが出来ます。若い娘なら、自分の顔を美しくし、恋人を振り向かせる為に魔法を使う事もできるのです。
使い魔
魔女の使い魔はインプという下級の悪魔です。普段は人目を引かないように、猫や犬、ヒキガエルやニワトリなどに化けています。使い魔は魔女に魔法を教える代わりに、魔女が良き道へと戻らないよう監視し、より深く堕落するようにそそのかすのです。
呪い
魔女は邪悪な事をするものなので、他人を呪う事はお手の物です。ただし、魔女のほとんどは、たいした力を持っていませんでした。呪いといっても、「乾草をつんだ荷車をひっくり返す魔法」とか、「娘を下着なしで踊らせる魔法」といったものです。このような魔法は、ずっと後世になってからではありますが、本当に魔女の為の冊子に書かれていた魔法なのです。