呪文
呪文を構成するための、いくつかの常套句があります。これらは、特定の意味を持ち、呪文を構成する要素として多用されました。
  〔alu〕
魔法、特に悪い力から身を守る魔法を表したいものといわれ、呪文の前後によく使われます。
     〔laukaR〕
この一語だけでも、健康や豊作の象徴となるよい言葉です。また、〔alu〕と組み合わせて、魔法による豊饒を表現する事もあります。
   〔ehwe〕
馬は神聖なものであったので、そこから魔法の言葉としても使われていたらしいです。
   〔lapu〕
装身具としてかける金貨に刻まれている言葉で、幸福を召喚する力を持っています。
   〔auja〕
本来は、「神の守護」という意味だったらしいが、それが転じて「幸福」となったらしいです。
いずれにしても、護符に印すべき、よい意味である事に変わりはありません。
これらを利用した例として、スウェーデンで使われた7〜8世紀の金貨のルーンを見てみましょう。
                〔lapulaukaR gakaRalu〕
という文字が刻まれています。〔gakaR〕とはカッコウのことで、ゲルマン人にとって春の鳥であり豊饒の象徴でもありました。つまり、全体としてみると〔召喚 繁栄 豊饒の魔法〕という事をあらわし、非常に欲張りなルーンであることがわかります。
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